ブラックフォイルズ、4位で2日目へ

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セールGPシーズン4第10戦、バーミューダ大会が5月4日(ニュージーランド時間5日)開幕しました。初日は全9艇によるフリートレースが3レース行われ、第9戦のクライストチャーチ大会で優勝して総合首位に立ったチームNZ「ブラックフォイルズ」は、各レースともスタートに苦しみますが、何とか3位と同ポイントの4位となっています。首位はクライストチャーチで無念のリタイアとなったオーストラリア。2日目の5日(同6日)はフリートレースが2レースと上位3チームによる決勝レースが行われます。

3レースともスタート出遅れ

この日のバーミューダは快晴に恵まれ、第1レースのスタート前は風速が時速22キロで波の高さ1メートルという絶好のコンディション。コースの幅が比較的広く、風向きが変わりやすいため、コース取りや戦略が重要になります。前日の練習ラウンド中に横転したアメリカは、衝撃で先端が破損したウイングの修理が間に合わず、この日は出走できず、全9チームによるレースとなりました。

第1レースでは、前回のリタイアからの巻き返しを狙うトム・スリングズビーのオーストラリアが好スタートを決めたのに対し、ブラックフォイルズは後方からのレースに入ります。それでも、比較的強い風でフォイリングを安定させるのに苦労するチームが多く、操船に安定感のあるブラックフォイルズは第5レグでフランスをかわし、第5ゲートでカナダにも競り勝って2位に浮上します。しかし、最終の第6マークでカナダに抜かれて3位でのフィニッシュとなります。

オーストラリアが2レース連勝

ブラックフォイルズは第2レースでもスタートに失敗。ドイツやオーストラリア、カナダなどが先行しますが、ドイツはペナルティで早々に脱落します。ブラックフォイルズは追い上げを見せて第3ゲートでカナダ、オーストラリアに続く3位に浮上します。しかし、第4レグで珍しく操船でミスが出るとハルが着水し、大幅にスピードが落ちている間にデンマークに抜かれ、4位でのフィニッシュとなりました。オーストラリアは連勝となりました。

このレース終了後、ブラックフォイルズのドライバー、ピーター・バーリングは「スタートをもう少し前の位置で迎えたい」と挽回を誓います。

しかし、迎えた第3レースもスタートに失敗し、最下位の9位でレースに入ります。今回はスペインがフルスピードで好スタートを切り、カナダとオーストラリアが続きます。それでもブラックフォイルズはこのレースでも驚異的な追い上げを見せ、第5レグでカナダとの競り合いを制してカナダをペナルティに追い込んで4位に浮上します。スペインはミスもなく1位でフィニッシュしますが、オーストラリアは最終の第6マークを回った後にデンマークに押し出される形となり、デンマークが2位、オーストラリアが3位となります。

3位デンマークと同じ22ポイント

この結果、バーミューダ大会は3レース終えた時点でオーストラリアが28ポイントで首位、2位は23ポイントのカナダとなっています。3位デンマークと4位のNZ「ブラックフォイルズ」が同じ22ポイントで決勝レース圏内を争い、スペインが19ポイントで続いています。かつてはチーム日本のドライバーも務めたネイサン・アウターリッジが第9戦からドライバーを務めるスイスは調子が上がらず、出場チームでは最下位の9位に沈んでいます。

ブラックフォイルズは決勝レースに進んで連勝を果たすためには残りの二つのフリートレースをデンマークよりも上位で終える必要があります。ブラックフォイルズは操船は比較的安定しているので、とにかくスタートが鍵を握っています。第2日は初日よりも風が弱まる予報のようですが、楽しみに待ちたいと思います。

にきお

50歳(ちょっと手前)の2023年2月からニュージーランドのオークランドで生活しています。大好きなラグビーとセーリングの話題のほか、気になったニュースなどおじさんが見たキーウィ生活のリアルをお届けしています。
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