決勝はブルーズ対チーフスに

スーパーラグビー・パシフィック準決勝 ラグビー

2024スーパーラグビー・パシフィックは6月14、15日にプレーオフ(PO)の準決勝が行われました。レギュラーシーズン2位だったブルーズと3位のブランビーズの対戦となった第1試合は、ブルーズが34ー20で順当にブランビーズを降しました。首位ハリケーンズと4位チーフスの対戦となった第2試合は、チーフスが下馬評を覆して30ー19で勝利しました。この結果、決勝はブルーズとチーフスの顔合わせとなり、22日(土)にブルーズの本拠地オークランドのイーデンパークで行われることになりました。

ホームの首位ハリケーンズ敗れる

さて、その第2試合ですが、レギュラーシーズンの順位もさることながら、2度の直接対決もどちらも勝利していたホームのハリケーンズが優位とみられていました。両チームともほぼベストメンバーを揃えた見ごたえのあるガチンコ対決となりました。

チーフスは開始2分、右ライン際でのWTBエモニ・ナラワのトリッキーな切れ込みからFLサミペニ・フィナウにつないで先制トライ。さらにその3分後にはキックチャージのボールをSHコルテス・ラティマが持ち込んで、早々に14ー0とします。これに対し、ハリケーンズはフォワードパスによるトライキャンセルを経て、ラインアウトからつないで1トライを返します。後半最初のトライもハリケーンズのSOブレット・キャメロンが奪い、一時20ー14と1トライで逆転可能なところまで迫ります。

しかし、押され気味だったチーフスの流れを変えたのはシーズン中から大活躍の若手No8ウォレス・ソティティでした。中盤でハリケーンズのパスをインターセプトすると、ゴール前まで入り込んでトライにつなげます。ソティティは前半にも、トライキャンセルになったものの難しいボールを拾い上げてフィニッシュにつなげるなど、攻守にわたって光り、テレビ中継でも「マン・オブ・ザ・マッチはソティティで間違いない」との声が挙がっていました。結局、このトライが決定打となり、ハリケーンズは終盤に1トライ返したものの、及ばずとなりました。

昨季首位、ようやく本領

試合全体を通してチーフスの先制パンチで虚を突かれた形となったハリケーンズが波に乗れないままとなった印象でした。ただ、この両チーム、開幕前の評価はあまり高くなかったハリケーンズは第10節にブランビーズに敗れるまで開幕8連勝と破竹の勢いだった一方、昨季準優勝のチーフスは5敗とやや期待外れのシーズンとなっていました。特にチーフスは昨季のレギュラーシーズンはかなり安定した強さを誇り、LOブロディ・レタリックやFLサム・ケインが抜けたとはいえ、今季もタレント揃いだっただけにやや謎の残るシーズンとなっていました。その意味では、この準決勝はようやくチーフスの本来の地力が発揮された試合だったと言えるのかもしれません。

決勝で対戦するブルーズとチーフスは、レギュラーシーズンの最終節でも対戦し、その際はブルーズが31ー17で勝利しました。ブルーズは本拠地イーデンパークで15連勝中とのことで、地の利もあります。ブルーズは2003年以来、チーフスは2013年以来の優勝を狙います。

ブルーズは準々決勝でキャプテンでラインアウトの支柱でもあるLOパトリック・トゥイプロトゥが負傷して準決勝以降は出場不能となったほか、FLアキラ・イオアネも準決勝で負傷交代しました。一方のチーフスは準決勝でHOサムソニ・タイケアホが前半途中で負傷交代し、試合終了時点では松葉づえを使ってグラウンドに姿を見せていました。さらに交代出場したHOブラッドリー・スレイターに至っては試合中に手や足の手当を受けていると思ったら、最終的にはヘッドノックのHIAで退くことになっていて、こちらも心配されます。

大差の準々決勝、物議

また、前週に行われた準々決勝4試合がいずれも一方的な試合だったことがやや物議を醸しました。4試合はいずれも上位チームが勝つという、本来から言えば順当な形だったわけですが、4試合の得点差は合計96点で、これは過去2番に大きい差だったそうです。

このため、「世界一寛容」と言われる12チーム中8チームによるPOの是非に再び焦点が当たりましたが、もともとレベルズの消滅を受けて来季からはPOのチーム数は6か7になることになっているようです。それでも多いことには変わりなく、放映権収入のための試合数やオーストラリアのチームの参画の確保などの事情があり、減らすのもなかなか難しいようです。

ラグビーは実力差があると一方的な試合になりやすいスポーツなのですが、一方でレギュラーシーズンを大きく負け越しているチームにも優勝のチャンスがある制度には疑問が残るのも確かです。ただ、今季に限って言えば、最終節までもつれたクルセイダーズのPO進出可否が最大の見せ場だったと言えなくもないですし、尻上がりにチームが出来上がって来ていただけにそのままPOに出て8連覇、というのもそれはそれで盛り上がったのではないかと思います。レギュラーチーム上位のチームは納得できないとは思いますが。

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