ハリケーンズ追うブルーズ、クルセイダーズ最下位

ラグビー

2024スーパーラグビー・パシフィック第9節は3分の1のチームが休むバイウィークの最終週でしたが、4試合すべてにニュージーランド勢が登場。対戦相手の位置づけと相まって、それぞれがそれぞれの位置づけでちょっとした天王山となりました。最大の注目カードは2位ブルーズと3位ブランビーズの対戦でしたが、ブルーズが46ー7で圧勝し、首位を走るハリケーンズを追う一番手の地位を固めました。逆に最下位争いとなったクルセイダーズとウェスタン・フォースの一戦は、クルセイダーズが15ー37で敗れ最下位となりました。

ハリケーンズは「鬼門」のフィジーでドゥルアと対戦しましたが、さほど危なげなく38ー15で勝ち、開幕以来の連勝を8に伸ばしました。調子の上がらないハイランダーズはレッズに0-31で敗北し、チーム史上4度目の零封負けとなりました。

No8ソトゥトゥ、2トライ

一日中雨となった4月20日の土曜日にオークランドのイーデン・パークで行われたブルーズ対ブランビーズ戦。観客もまばらで、開始早々SHタウファ・フナキがゴール前でのオフサイドでイエローカードを受け、嫌な雰囲気が漂います。しかし、何とかブランビーズの攻撃をしのいで、逆に8分にNo8ホスキンス・ソトゥトゥのトライで先制すると完全にブルーズペースに。前半終了のホーンが鳴ってからのゴールラインドロップアウトを直接蹴り出すというブランビーズの珍しいミスで獲得したゴール前スクラムからソトゥトゥが再びトライを奪うなど、前半は24ー0で折り返します。ソトゥトゥはこれで今季7トライとなり、再びトライランキングトップに並びます。

後半に入ってからも、ブルーズは何をやってもうまく行くような状態で、ブランビーズを寄せ付けず。ブランビーズは63分になってようやく1トライを返しますが、それが限界で、ブルーズの完全勝利と言っていい結果となりました。

雨のイーデン・パークで安定感

グラウンドコンディションが悪く、本来ならブルーズあるあるのいいところまで行ってミスというような展開がもっと目立ちそうなところでしたが、安定した戦いぶりを見せました。ここのところ好調なのは確かで、ヴェルン・コッターHCも「ここ最近のゲームで少し自信が生まれてきていて、それは重要なことだ」と3週間後のハリケーンズ戦を見据えて語っています

けがで離脱中のスティーブン・ペロフェタにはちょっと気の毒ですが、SOのハリー・プラマーがチームに安定感をもたらしているような気がしました。バックスの外側にタレントが揃っているブルーズにとっては、プラマーのようなオーソドックスなフライハーフがフィットするのかもしれません。ザーン・サリバンより先にペロフェタが戻るようなら、ペロフェタのフルバックでの起用もあり得るのかもしれません。

ハリケーンズ、危なげなく全勝守る

さて、その他の試合です。王者という枕詞を付けることさえいささか気が引けるようになってきているクルセイダーズと、調子の上がらないハイランダーズはかなり深刻です。前節は惜しい負け方をしたクルセイダーズでしたが、今回はウェスタン・フォースに押し込まれて見ていられないような状態でした。せっかくWTBセヴ・リースがチームの最多トライ記録を塗り替えましたが、それどころじゃないという状況になっています。ハイランダーズは全くいいところなしの5連敗で、浮上のきっかけをつかむのが難しくなっているような気がします。

ハリケーンズは一時、2枚のイエローカードを受けて13人となり、昨季の敗北など、数々の番狂わせが生まれているフィジーのジンクスが頭をよぎりました。しかし、その時間を何とかしのぐと、地力を発揮して、危なげなく連勝を伸ばす形となりました。

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