指輪と流出と電動

ニュージーランド週間ニュース 2024年5月11~17日 ニュース

今週(5月11~17日)のニュージーランドで気になったニュース3本は、『ロード・オブ・ザ・リング』の新作、記録的な数に上ったNZからの人材流出、電動フェリー来年お目見え、です。

プレシャスな新作

最初の話題は、5月4日のスターウォーズの日に合わせて触れたばかりの『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの新作が制作されることになったというニュースです。2026年にも公開される予定です。

『ロード・オブ・ザ・リング』はキーウィのピーター・ジャクソンが監督を務め、NZロケで撮影された映画シリーズで、これまでにメインの3部作と、その前日譚にあたる『ホビット』3部作の計6作の映画が公開されています。日本での人気はそれほどではなかったと記憶していますが、こちらでは国を代表するシリーズとなっていて、ホビット族が住むホビットンのセットが観光地化されたりしています。

新作は2部作となる予定で、悪役(?)のゴラムの物語となるそうです。ゴラムはもともと善人でしたが、指輪の魔力に取りつかれて「闇落ち」したことが過去作で描かれていますが、ジャクソン監督はそのような誰もが持つような人間の両面を「掘り下げたい」と語っています

主役があのキャラクターなだけに、活劇的な部分がどうなるかやや気になりますが、楽しみに待ちたいと思います。再びスターウォーズにつなげて申し訳ありませんが、最後にアナキン・スカイウォーカーが「闇落ち」するエピソード1~3のようなイメージなのでしょうか。

年間5万人超、海を越え

次は移民の話題です。昨年4月から今年3月までの1年間で、NZからの国民の流出が初めて5万人を超え、5万2500人になりました。

NZではここのところ、コロナ明け以降の移民の大量流入が問題視されていて、就労ビザに英語力のテストが導入されたりしていました。今回は総人口の約1%が1年間で流出したことになり、キーウィにとっては、国民が移民と入れ替わっていることを示すショッキングなデータだったようです。

流出先の大部分が「宿敵」のオーストラリアだったこともショックを大きくしたようです。もともとキーウィはありとあらゆることをオーストラリアと比較しがちですが、今回は国としての魅力で劣勢に立たされている気がしたのでしょう。ただ、考えてみれば、このことはNZ国民がそれだけ「気軽」に国外に転出できることも示しているとも言えます。

英語圏の人たちは、「気軽」に国外に転出できるということは、言葉の壁を抱えるアジアなど他の国の人と比べて圧倒的に優位に立っているということも認識した方がいいような気がします。つまり、英語を話せると移住の選択肢が多い一方で、移民によってその人材流出分を穴埋めすることが可能なのは、大半のアジアの国にはない英語圏という強みによるものなのです。英語はプッシュ要因であると同時にプル要因にもなっているのです。

がんばれ公共交通機関

最後は最大都市オークランドで来年にも電動フェリーがお目見えするという話題です。

北島の港町オークランドは「シティ・オブ・セイルズ(帆の街)」とも称され、セールGPの大会会場としても検討されてきました。フェリーはデボンポートなどの対岸やワイヘケ島など周辺の島への交通手段として利用されています。今回は環境問題への取り組みの一環として整備されている電動フェリーの建造が順調に進んでいるという話題でした。

NZはこの最大都市でも超がつくほどのクルマ社会で、最近はバスに対する補助金が減らされるなど、その傾向に拍車がかかっています。私としては、フェリーでも鉄道でもバスでもいいので、とにかく公共交通機関をもっときちんと整備してほしいと日ごろから強く思っているので、このような話題を通じて公共交通機関に関心が高まってほしいと思っています。

にきお

50歳(ちょっと手前)の2023年2月からニュージーランドのオークランドで生活しています。大好きなラグビーとセーリングの話題のほか、気になったニュースなどおじさんが見たキーウィ生活のリアルをお届けしています。
X: @Nikki_de_Loup

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