今週(4月13~19日)のニュージーランドで気になったニュース3本は、アメリカズカップのチームNZによる防衛艇の進水、民放ニュース枠の継続、公的機関の人員整理です。
アメリカズカップ防衛艇が進水
今年10月にスペインのバルセロナで開かれる第37回アメリカズカップ。その防衛艇となるエミレーツ・チームNZの防衛艇の進水式が木曜日にオークランドで行われました。
アメリカズカップの船は基本的にAC75と呼ばれる同一規格ですが、船体やフォイルなどは各チームが工夫を凝らすところで、「デザイン・レース」とも称される所以です。チームNZは建造に10カ月かけ、45人のビルダーが8万5000時間以上かけたとのこで、その模様の動画も公開されています。
式典はあいにくの雨の中で行われましたが、同時に船名の「タイホロ」も公表されました。先住民族マオリの言葉で「海(タイ)」と「スピード(ホロ)」から来ているそうで、ポリネシアからカヌーで海を渡ってきたとされるマオリらしい、いいネーミングだと思いました。
民放のニュース枠、残った
二つ目のニュースは、先週お伝えした民放の報道部門閉鎖の続報です。民放の「スリー」が7月5日で報道部門の「ニュースハブ」を閉鎖することを発表していましたが、このうち、午後6時から放送しているニュース枠については、メディア企業の「スタッフ」が引き継ぐことが発表されました。
スタッフはNZ最大のメディア企業とされ、多くの新聞・雑誌を所有を所有するほか、こちらではかなり訪問率の高いニュースサイトを運営しています。ニュースハブの人員のどのくらいが残れるかはまだ不明ですが、ひとまず「不幸中の幸い」として紹介されています。ただ、やはりNZの国全体としてのニュースの多様性は減ることになるのは間違いないと思います。
公的機関の人員整理、大規模に
最後も景気の悪いニュースです。政府の役所など公的機関の人員整理が3000ポストを超えたという報道がありました。NZ全体としてのいわゆる公務員の数は分かりませんが、なんせ人口が全体で500万人ちょっとしかいない国なので、比率にすると3000人は相当な数です。
NZは1980年代から新自由主義に基づいた構造改革を進めた国で、多くの公的機関が民営化されたりしてきました。このため、政府機関などで働く人たちについても民間企業と同じように整理することが可能になっていて、今回の整理は昨年末に発足した新政権が選挙公約にしていた大型減税の財源ねん出が理由とされています。
確かに今の時代、公務員の職を民間企業とは違う「聖域」とする理由は見出しにくいのかもしれません。ただ一方で、政権の都合で自由に首切りができるようにしてしまうと、政権への忠誠度が職業という人の生活基盤に直結する事態も招きかねず、事実上の買収と同じ影響も生じかねないように感じました。

