シーズン再開、ブラックフォイルズ2位

セールGPシーズン5第6戦ニューヨーク大会 セーリング

ヨットレースのセールGPのシーズン5第6戦、ニューヨーク大会が現地の6月7、8日に開かれました。ウィングに不具合が見つかったために5月に予定されていたリオデジャネイロ大会が中止となり、約2カ月半ぶりのシーズン再開となりました。初戦のドバイ大会で優勝した後は今一つ波に乗れていなかったチームニュージーランド「ブラックフォイルズ」でしたが、今大会は決勝レースに進出して2位に入りました。優勝は前回サンフランシスコ大会に続き、昨シーズン王者のスペインでした。

ウィング不具合でリオ大会中止

セールGPは双胴艇(カタマラン)のF50を使用する国別対抗戦で、フォイリングによる高速レースが魅力。5シーズン目の今季は新たにブラジルとイタリアの2カ国が加わり、計12チームが頂点を目指します。

ピーター・バーリングが率いるチームNZは昨シーズン、圧倒的な強さでレギュラーシーズンを首位で終えたものの、年間総合ポイント上位3艇による決勝レースではスペイン、オーストラリアに敗れて3位に終わりました。悲願の初優勝を狙う今季は初戦のドバイ大会を制したものの、初開催となった地元オークランド大会では4位で決勝レース進出を果たせず、続くシドニー大会でも8位。3月に入ってロサンゼルス大会ではフリートレースを首位で終え、決勝レースでは2位に入って復調の兆しを見せたものの、サンフランシスコ大会は再び決勝レース圏外の5位に沈むなど、浮き沈みの激しいシーズンとなっていました。

今大会は北米での3大会を締めくくる大会となり、ウィングの不具合の修復も終わって12チームが出場しました。前回サンフランシスコ大会でその不具合が見つかる元にになったウィングの破損に見舞われたオーストラリアでしたが、シーズン中断の間に新たに地元出身の俳優、ヒュー・ジャックマンと米俳優のライアン・レイノルズがオーナーとなったうえで豪下着メーカーのボンズがスポンサーとなり、チーム名も「ボンズ・フライング・ルーズ」になるというニュースがありました。

なお、この中断の間には、スキッパーとしてアメリカズカップ3連覇を果たしたブラックフォイルズのバーリングが、次回の第38回アメリカズカップではエミレーツ・チームNZに参加しないという衝撃的なニュースもありました。

初日からコンディション悪く

さて、そんな待ちに待ったハドソン川でのシーズン再開となりましたが、初日は残念ながら雨模様で、平均時速5キロ、最大12キロという微風下のレースとなりました。このため、フォイルはオークランド大会から導入されたT字型ではなく、弱風向きのL字型が採用され、第1レースは各艇クルー3人で行われることになりました。

そんな中、第1レースはスペインが前回大会からの好調を維持して好スタート切って、リードを広げて優勝。NZは中盤からの出走でしたが、徐々に順位を上げて2位に入り、復調への期待が持てる序盤戦となりました。しかし、少し風が強まってクルーが4人に増えた第2レースは序盤から8位と出遅れ、レース中にさらに順位を下げて11位となります。

NZが本領を発揮したのは第3レース。デンマークと並んで好スタートを切ると、第1マークから首位を奪います。その後は風の変化の影響もあって大量リードとなり、終盤の第5ゲートでほとんどの他艇を周回遅れにする圧勝となります。

好不調の波が激しい一日となりましたが、バーリングはレース後、「雨でトリッキーな一日となったが、最後はうまく行った」とほっとした様子でした。この結果、ブラックフォイルズは初日終えてデンマークと同ポイントの3位につけました。

ブラジルが初のレースV

2日目は天気が回復し、風も平均時速28キロ、最大35キロというまずまずのコンディションとなり、初日と同じくフリートで3レースが行われましたが、各艇Lフォイルのままとなりました。

最初の第4レースでドラマがあり、今季から参戦している女性ドライバーのマルティネ・グラエル率いるブラジルがスペインとの接戦を制して、ついに初めてレースを制しました。NZは何とか中位をキープして4位に入ります。

続く第5レースでは、ブラックフォイルズが好スタートを切って2位に入り、大会総合でも2位となって決勝レース進出をほぼ手中に収めます。波乱だったのは、ここまで大会総合トップだったスペインが11位に沈んだことで、残り1フリートレースとなってブラジルがスペインと同点の3位となり、ブラジルに初の決勝レース進出の可能性も見えてきました。

迎えた運命の第6レース。ブラジル、スペインともに出遅れますが、終始ブラジルがスペインをリードします。しかし、終盤の第5レグでブラジルと逆方向に針路をとったスペインが一気にオーバーテイクし、ブラジルの夢を打ち砕きました。ブラックフォイルズは無難に4位に入り、首位のフランスとNZ、スペインが決勝レースに進みます。

王者スペイン、2連勝

決勝レースは、フランスがスタートで出遅れ、スペインとNZによる事実上の一騎打ちとなりました。スペインが終始リードする中、ブラックフォイルズは第4ゲートの周回で勝負に出ようとしますが、操船ミスによって船体が大きく着水。オフフォイルとなって、これで万事休すとなりました。スペインは、3位に滑り込んで優勝を果たした昨シーズンのグランドファイナルを再現するかのような勝負強さを見せました。

これでシーズン総合ランキングでもスペイン(46ポイント)がトップに立ち、今大会5位だったオーストラリアが1ポイント差で2位となりました。ブラックフォイルズも1ポイント差44ポイントで3位となり、ようやくグランドファイナル圏内に入ってきました。

セールGPはこの後、再び1カ月以上のブランクの後にヨーロッパに渡ります。次回大会は英国で7月19、20日に開かれるポーツマス大会となります。

にきお

50歳(ちょっと手前)の2023年2月からニュージーランドのオークランドで生活しています。大好きなラグビーとセーリングの話題のほか、気になったニュースなどおじさんが見たキーウィ生活のリアルをお届けしています。
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