2024スーパーラグビー・パシフィックはレギュラーシーズンの最終第15節が行われました。前節に首位ブルーズを破ってプレーオフ(PO)進出に望みをつないだクルセイダーズはモアナ・パシフィカに43ー10で完勝したものの、8位だったフィジアン・ドゥルアが勝ったため、PO進出と8連覇を果たせずにシーズンが終了することになりました。
首位はハリケーンズに
一方、首位争いでは、首位と勝ち点で並んでいたものの2位だったハリケーンズがハイランダーズを41ー14で降してボーナスポイント(BP)を獲得しましたが、首位だったブルーズはラストプレーでチーフスにトライを奪われて2トライ差の31ー17となったためBPを獲得できませんでした。
この結果、レギュラーシーズンの首位はハリケーンズ、ブルーズは2位となりました。以下の順位は③ブランビーズ④チーフス⑤レッズ⑥ハイランダーズ⑦ドゥルア⑧レベルズ⑨クルセイダーズ⑩フォース⑪モアナ⑫ワラターズーーとなりました。
ホームのクライストチャーチにモアナを迎えたクルセイダーズは、この日も寒中のナイトゲームにも関わらず大観衆に後押しされます。しかし、序盤はBPを得るためにトライを狙いに行ったことが裏目に出ます。2回のペナルティでいずれもタッチキックを選択しながら得点できませんでした。
クルセイダーズは逆にPRジョー・モーディがハイタックルでイエローカードを受けると、さらにLOクインテン・ストレンジがラックから離れようとしているモアナのSOウィリアム・ハヴィリの足を話さないというしょうもない反則を犯し、あっさりPGで先制されます。
しかし、クルセイダーズはその後はモアナのペナルティを着実に生かしてラインアウトからのモールで連続トライを奪います。クルセイダーズはPOを見越してPRフレッチャー・ニュウェルやWTBセヴ・リースらを休ませましたが、ブルーズ戦に続いてFLイーサン・ブラックアダーが攻守にわたって活躍するなど強さを見せつけ、終わってみれば7トライの圧勝となりました。
モアナも勝てばPO進出の可能性が残っていた試合だったのですが、序盤こそ堅いディフェンスを見せていたものの、その後はペナルティで自滅した形となってしまいました。また、セットプレー、特にラインアウトが壊滅的で、ペースがつかめず、またもや初の連勝を逃しました。
徐々に王者らしさも
また、この日は退団・引退を表明しているベテランも多く出場しました。クルセイダーズの元オールブラックスではPRのモーディのほか、日本のクボタスピアーズでもプレーしたCTBライアン・クロッティも先発出場しました。クロッティは前半の36分にゴール右隅に飛び込み、有終のトライを飾りました。また、モアナでは引退を表明した元ワラビーズのPRセコペ・ケプが先発出場し、退団する見通しのSOクリスチャン・リアリーファノも途中出場していました。
クルセイダーズは試合が行われた金曜日の時点では前節に続いてPOに望みをつないだ形になりましたが、翌土曜日にフィジーにレベルズを迎えたドゥルアが大方の予想通り勝ったので、POは幻となりました。最悪のシーズンとなったクルセイダーズでしたが、終盤にかけてけが人が復帰するなど徐々に王者らしいチームが出来上がってきていて、POに進出した場合は上位陣の脅威となることは間違いなかっただけに、残念ではあります。
ブルーズ、詰めの甘さも
一方でレギュラーシーズン首位を目指したブルーズは、前節のクルセイダーズ戦の敗戦を感じさせない強さを見せます。既にハリケーンズがBPを獲得していたため、ブルーズもペナルティを獲得するとタッチキックでトライを狙いに行きます。それが功を奏して一時は4トライ差とし、終盤までBPの要件を満たす3トライ差でした。
しかし、最終盤で規律が乱れ、ラストプレーで交代出場のチーフスSOジュショ・イオアネに突破からフィニッシュされ、万事休すとなりました。思い返せば、試合時間残り数分の時点でキックをしたボールがタッチを割り、チーフスボールのラインアウトになったことが響いた形になりました。タッチを割ったのは結果論としても、ハーフウェイ付近だったこともあり、ボールキープの方が得策だった場面です。最後にブルーズの「詰めの甘さ」が出てしまったように思いました。
また、ブルーズはこの試合、今季はスタンドオフで安定感を見せていたハリー・プラマーをセンターに回して、スティーヴン・ペロフェタを10番で起用しました。前節クルセイダーズ戦はSOプラマー、FBペロフェタという布陣で、試合には負けたとはいえ、正FBのザーン・サリヴァンをけがで欠いていることもあり、この布陣の方が全体的に機能していたような気がします。今節はむしろプラマーをCTBで起用したい事情があったのかもしれませんし、スタンドオフでオールブラックス入りを狙うペロフェタには10番での起用の方がいいのかもしれませんが、POでこの2人をどのように起用するかはなかなか悩ましいところだと改めて思いました。
【準々決勝の組み合わせ】
※左がホーム
6月7日(金)
チーフス vs レッズ
6月8日(土)
ハリケーンズ vs レベルズ
ブルーズ vs ドゥルア
ブランビーズ vs ハイランダーズ


