2024スーパーラグビー・パシフィックは3月30日、第6節の試合が行われました。29日には王者クルセイダーズがチーフスを破ってようやく今季1勝目を挙げましたが、全勝のハリケーンズが敵地でハイランダーズと対戦した試合は、ハリケーンズがほぼ完璧な戦いぶりを見せて47ー12でハイランダーズを降しました。ハリケーンズはこれで開幕以来の連勝を6に伸ばして首位をキープ。調子の出ないハイランダーズは2勝4敗の8位となりました。
オークランドのイーデンパークで行われたブルーズ対モアナ・パシフィカの試合は、ブルーズが実力を発揮して47ー8で勝ち、5勝1敗で2位に浮上しました。モアナはなかなか勝ち点の上積みができず、2勝4敗で9位に後退です。
自信に満ち溢れたプレー
ハイランダーズのホーム、ダニーデンのフォーシスバー・スタジアムで行われたハリケーンズ戦は、オタゴ大学など学生の街らしく、観客席も歌や踊りで盛り上がりました。ただ、試合は終始、今季絶好調のビジター、ハリケーンズペースで進みます。
ハリケーンズは前半、ハイランダーズのイエローカードでパワープレイになっている時間に2本のトライを立て続けに奪います。その後もフォワードで押し込んだり、ディフェンスの穴を突いたりしてトライを重ね、前半だけでボーナスポイントを確定させる4トライを奪い、ハイランダーズにつけ入る隙を与えません。
ハリケーンズは後半開始早々にもWTBジョシュア・モービーのインターセプトからトライを挙げたほか、途中出場のSH、TJペレナラの通算60本目のトライなど3トライを追加します。ディフェンスでも出足の良さが目立ち、実況でも「チームとして信じられないくらい自信を持っている」と評された通り、何をやっていもうまく行っていた印象でした。
唯一の懸念材料は後半途中で負傷退場したSHキャム・ロイガードのけがの具合です。ロイガードは彗星のごとく現れた昨季に続いて今季のスーパーラグビーでも大活躍してて、ハリケーンズだけでなくオールブラックスでも一番観ていたい選手だと言っても過言ではありません。膝のあたりを傷めて担架で退場したので、心配されます。
ハイランダーズ、チグハグ
一方のハイランダーズです。ハリケーンズが良すぎたために、何が悪かったかを論評するのは難しいのですが、全体的にまとまりのない、チグハグさが目立ちました。試合開始早々、やや不運な判定だったとはいえ、FBジェイコブ・ラトゥマイタヴキ=ニープケンスがシンビンとなり、その後の守備の乱れに乗じて連続トライを許します。SHフォラウ・ファカタヴァが抜け出したりしてチャンスをつくってもフォローが遅れたりして逆にピンチを招くシーンもありました。ハリケーンズのディフェンスがかなり前がかりだったとはいえ、パスのインターセプトを許す場面も再三あったのも気になりました。
安定した試合運びの鍵となるセットプレーも、ラインアウトの失敗が目立ち、成功率は71%でした。オールブラックスの1番、ハイランダーズのイーサン・デグルートと、3番のハリケーンズのタイレル・ロマックスのマッチアップとなったスクラムも、デグルートが相次いでペナルティを取られるなど、ハリケーンズにやられた印象がありました。
ハイランダーズは後半に2トライを返すのが精一杯で、ほぼいいところなしと言ってよかったと思います。
ブルーズ、モアナに完勝
ブルーズ対モアナ・パシフィカの試合はブルーズの本拠地イーデンパークで行われましたが、なぜかモアナのホームゲーム扱いでした。やや西日が強かったものの、よく晴れた絶好のコンディションでしたが、序盤は両チームともハンドリングエラーが目立つ落ち着かない試合となりました。特にブルーズはモアナからプレッシャーを受け、開始10分までにエラー4回、ペナルティ2回を重ね、勝ったものの試合内容としては決して上出来とは言えなかった前節のクルセイダーズ戦のような立ち上がりとなりました。
それでも攻撃のフェーズを重ねるとリーグ屈指のタレント揃いのチームの本領を発揮します。モアナのディフェンスの粗さも手伝って、WTBマーク・テレアがハットトリックを果たしたほか、SOスティーブン・ペロフェタやWTBケイレブ・クラークら終わってみれば7トライの圧勝でした。モアナは開始早々にスクラムでペナルティを奪うなどプレッシャーをかける場面もありましたが、ミスや連携の乱れが目立ちました。
第7節はブルーズが4月5日(金)に本拠地にウェスタン・フォースを迎え、チーフスは6日(土)にホームのFMGスタジアムワイカトでモアナ・パシフィカと対戦します。ハリケーンズ、ハイランダーズ、クルセイダーズは休みとなります。

